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グリーンシート投資の始め方

次のポイントを理解しておけば、すぐにグリーンシート投資を始められます!

■まずは、銘柄選び

まず、投資の候補銘柄を検討します。グリーンシート銘柄は売買を取扱う証券会社が限定され、かつ証券会社により取扱う銘柄が異なるからです。金融商品取引所上場の株式であれば、どの証券会社でもほとんどの銘柄が売買できますがグリーンシート銘柄の場合は異なります。自分が投資したい銘柄を確認しないで証券会社の口座を開設してしまうと、その証券会社ではその銘柄を取扱っていなかったということがグリーンシートではあり得るからです。
銘柄選定に際しては日本証券業協会のホームページでグリーンシート指定企業の一覧が掲載されています。銘柄名をクリックすることで各社の会社情報を確認し、「決算報告等」「会社内容説明書(注1)」のPDFファイルがダウンロード できます。 ただ、このPDFファイルを1社ごとに調べ各社を比較して投資対象を絞り込むのは大変な作業になります。

(注1)「会社内容説明書」は、グリーンシート指定企業が募集・売出を行う時と決算期ごとに提出を義務付けられているもので、法令で規定される有価証券報告書のうち、「証券情報」(募集・売出時のみ)「企業情報」の記載事項に準拠して記載されたものです。ただし、グリーンシート銘柄であっても金融商品取引法が定める有価証券報告書の提出義務会社に該当する場合は、「会社内容説明書」ではなく「有価証券報告書」を提出しています。


■取扱っている証券会社を確認

銘柄の選定ができたら、その銘柄を取扱っている証券会社を確認します。銘柄ごとの取扱証券会社一覧は日本証券業協会のホームページにPDFファイルで掲載されています。

証券会社を選ぶ際には、「注文方法がご自身の投資スタイルに合っているか(インターネットで注文できるか、電話のみで注文か等の注文方法)」「取扱っている銘柄数」「売買手数料」「募集・売出を取扱うか」等を確認しておくとよいでしょう。
既に、その証券会社に口座を開設している場合には、グリーンシート銘柄を取引するための手続を証券会社に申請します。(証券会社に口座があるだけではグリーンシート銘柄の売買を開始できません。)

■グリーンシート銘柄取引の口座開設

◇証券会社に口座開設
グリーンシート銘柄を取引する証券会社を決めたら、その証券会社に口座を開きます。ホームページで口座開設申込ができる証券会社の場合、口座開設入力画面で氏名・住所等の情報を入力送信すれば、それらの情報が記載された必要書類が入力した住所宛に後日送付されてきます。必要書類を確認して署名・捺印、本人確認書類(運転免許証・健康保険証等)を同封して証券会社に返送します。口座開設手続きが完了すると、会員ID・会員パスワード・取引暗証番号・入出金先銀行口座等が記載された開設通知書類が登録住所宛に届きます。
申込から口座開設までの所要日数は証券会社により異なりますが、およそ5営業日から10営業日程度必要です。

◇グリーンシート銘柄取引の口座開設
証券会社に口座を開設しても、すぐにグリーンシート銘柄の売買ができるわけではありません。グリーンシート銘柄の売買を始めるには、別途グリーンシート銘柄取引の手続を証券会社にする必要があります。
日本証券業協会は、グリーンシート銘柄の取引を初めて行う顧客に対し、店頭取扱有価証券の性格、取引の仕組み、その証券会社におけるグリーンシート銘柄の 取引方法、グリーンシート銘柄に関する情報の周知方法、グリーンシート銘柄への投資に当たってのリスク等について分かりやすく記載した説明書を交付し、 これらについて十分説明するとともに、顧客の判断と責任においてグリーンシート銘柄の取引を行う旨の確認を得るため、「グリーンシート銘柄の取引に関する確認書」 を必ず顧客から徴求することを証券会社に課しています。
従って、グリーンシート銘柄の取引を始めるには、この「グリーンシート銘柄の取引に関する確認書」を証券会社に提出する必要があります。提出後に証券会社の手続が完了すれば、いよいよグリーンシート銘柄の取引を始めることができます。
→「グリーンシート銘柄の取引に関する確認書」のサンプルはこちら
※同確認書は証券会社によりさらに詳細な内容が追加されています。
※同確認書は証券会社により呼称が異なる場合があります。
「グリーンシート銘柄の取引に関する確認書」を証券会社に提出する方法は、証券会社により異なります。証券会社のホームページで電子交付される「グリーンシート銘柄の取引に関する確認書」に同意する入力送信をするだけで即日グリーンシート銘柄取引が可能になる方法、証券会社のホームページで申し込んで「グリーンシート銘柄の取引に関する確認書」等の必要書類を郵送してもらい署名・捺印して返送する方法等があります。


■売買を始める

グリーンシート銘柄取引の口座開設完了の通知を証券会社から受ければ、売買を始めることができます。買い注文をする場合には、証券会社が指定する銀行口座に想定約定代金と諸手数料(含む消費税)の合計金額を現金振込しておく必要があります。
→グリーンシート銘柄の投資パフォーマンス事例がこちらでご覧になれます。

◇市場の仕組み
グリーンシート銘柄は金融商品取引法における金融商品取引所上場株式ではありませんので、金融商品取引所で売買されることはありません。グリーンシート銘柄の売買のほとんどは、日本証券代行株式会社(東京証券取引所二部上場)が運営するPTS(注2)に注文が集められ執行されます。
同PTSに参加してグリーンシート銘柄を取扱う各証券会社は、顧客からの注文情報を専用端末で日本証券代行が運営するPTSに送ります。PTS不参加のグリーンシート銘柄取扱い証券会社であっても、顧客からの注文をPTS参加証券会社に取り次ぐことができますので、最終的には同PTSに注文が集められることになります。
従って、日本証券代行が取扱わない銘柄(現在はエマージング・オーディナリー区分の内、1銘柄のみ)は流動性が非常に低くなり、リアルタイムでの値段把握も難しくなりますので注意が必要です。
また、日本証券代行はPTS参加証券会社以外から直接売買注文を受け付けることはありません。日本証券代行に証券口座を開設してグリーンシート銘柄を売買することはできませんのでご注意ください。

(注2)「PTS」とは私設証券取引システム(Proprietary Trading System)の略称です。証券会社が開設したコンピューター・ネットワーク上の市場取引です。 有価証券取引の取引所集中義務撤廃に伴い1998年12月に解禁されました。

◇立会時間
PTSで売買が可能な時間帯は東京証券取引所と同じで、9:00-11:00 昼休みを挟み 12:30-15:00 となっています。証券会社が顧客から注文を受け付ける時間は、注文方法(インターネット、電子メール、電話等)や証券会社により異なりますので、詳細は各証券会社にご確認ください。
PTSに集められた注文状況はWEBで確認することができます。(JSA-STeP) →こちら
このマーケットボードを見れば銘柄ごとの注文値段・株数をリアルタイムで把握できます。

◇注文値段
PTSでの情報等を参考に、注文値段を決め証券会社に注文します。「成行」での注文はできず、必ず「指値」で売買値段を指定して注文する必要があります。
※銘柄の値段の範囲により「呼値」(注3)が決められています(ジャスダック証券取引所に準じた呼値)ので、これに従った値段で注文します。
→グリーンシート銘柄の「呼値」はこちら
※「値幅制限」(注4)の範囲内(ジャスダック証券取引所に準じた値幅制限)の値段で注文します。
→グリーンシート銘柄の「値幅制限」はこちら
※グリーンシート銘柄の値幅制限は、取引開始初日も募集価格を基準値として適用されます。
※「グリーンシート銘柄の取引に関する確認書」ではグリーンシート銘柄には値幅制限が無い旨の記述がある場合がありますが、証券会社間のルールにより値幅制限を設けています。
※ただし、取引監理銘柄に指定された銘柄の場合は値幅制限がなくなりますのでご注意ください。

(注3)「呼値(よびね)」とは注文する時の値段の単位であり、その銘柄の値段の範囲によって決められています。たとえば、961円という値段は存在しますが、1961円という値段は存在しません。1960円、1970円、1980円、.....と10円刻みの値段になります。
(注4)「値幅制限」は、その銘柄の基準値段(前日終値または最終特別気配)をもとに決められ、注文はその指値が一定の値段の範囲にないと注文できません。

◇注文株数
証券会社に注文する際には、注文値段とともに注文株数を指示する必要があります。単元株制度(注5)を採用していない銘柄は1株以上の株数で注文することになります。単元株数制度を採用している銘柄は、1単元の株式数の整数倍の株式数で注文します。
証券会社によっては、グリーンシート銘柄一回あたりの売買注文株数の上限単位を定めている場合もありますので、ご注意ください。
※現在、各銘柄の最低投資額はおよそ10,000円~500,000円の範囲です。

(注5)単元株制度とは、会社が定款で一定の数の株式を1単元の株式とすることを定めた場合、1単元の株式の数に相当する株式につき1議決権が付与される制度です。例えば、会社が500株を1単元と定めた場合、2500株を有する株主は5個の議決権を行使することができるわけです。株式の売買は単元株の整数倍で行い、1単元の株式数を最低売買単位とします。

◇注文の有効期間
銘柄によっては流動性が低いため、注文当日に約定できない場合があります。証券会社によっては、注文の有効期間を1-2週間に指定できるところもあります。注文の有効期間は各証券会社により異なりますので、事前に確認して注文してください。

◇約定
注文の約定は、証券会社からの電話連絡あるいは証券会社のホームページ取引画面等で、約定した内容を確認します。後日証券会社から送付される「取引報告書」もしくは「取引残高報告書」によって、書面による約定内容が確認できます。送付ではなく電子交付サービスを利用してWEB上で「取引報告書」もしくは「取引残高報告書」の交付を行う証券会社もあります。
「取引報告書」「取引残高報告書」は税務申告をする際に取引の詳細を証明する書類となりますので保管しておく必要があります。

◇名義書換
グリーンシート銘柄は、証券保管振替機構(通称「ほふり」)へ預託できませんので、グリーンシート銘柄を購入した場合は、 株式の名義書換を証券会社に請求する必要があります。権利確定日までに名義書換をしないと配当・株式分割や議決権等の株主の権利を得られなくなりますので、 権利確定日までに売却の予定が無ければ、購入後は速やかに名義書換をしておくことをお勧めします。 名義書換の手続・手数料(無料の証券会社もあります)・書換所要日数(名義書換中は当該銘柄の売却ができません)は証券会社により異なりますので、各証券会社に確認してください。募集・売出により取得する場合は、証券会社所定の書類を募集・売出申込み時に提出しておけば、その後の名義書換の手続・手数料は通常必要ありません。

◇株券の保護預り
グリーンシート銘柄を取扱う証券会社は、株券を保護預りとすることを勧め、原則株券の出庫を禁止しています。 購入後に特段の指示をしなければ通常は自動的に証券会社の保護預りとなります。保護預り手数料は通常無料です。
証券会社が株券の出庫を禁止する理由は、1)証券保管振替機構(通称「ほふり」)へ全株預託が見込まれていること、 2)紛失・盗難等の株券事故を未然に防ぐこと、 3)上場予定する企業にとっては事前に株券確認が必要なことなどの理由からです。

◇売却時の譲渡益課税
グリーンシート銘柄の売却により譲渡益が生じた場合の譲渡益課税は「申告分離課税20%(所得税15%、地方税(住民税)5%)です。
※グリーンシート銘柄は、2003年より実施された新証券税制における各種優遇税率の適用はありません。
※グリーンシート銘柄は、証券会社の一般口座のみで取引され、証券会社の特定口座で取引することができませんので、売却時の譲渡益課税金額が証券会社から源泉徴収されることはありません。納税は自分で確定申告する必要があります。

◇売買停止銘柄
公正な価格形成と投資者保護を図るため、必要に応じて売買停止措置が講じられます。売買が停止されるのは、投資判断に重要な影響を与えるおそれがあると認められる情報が生じている場合で、当該情報の内容が不明確である場合又は日本証券業協会が当該情報の内容を周知させる必要があると認める場合、 売買の状況に異常があると認める場合などです。
また、証券会社が同様の理由により独自の判断で売買停止をしたり、独自の規制で買い注文の停止(売り注文は可)を行うことがありますので注意が必要です。

◇取引注意銘柄・取引監理銘柄
発行会社がある一定の条件に該当した場合、取引注意銘柄、取引監理銘柄に指定されます。指定後も通常通り取引は可能ですが、グリーンシート銘柄としての指定の取消しに至る場合もありますので注意が必要です。なお、取引監理銘柄に指定された場合には、値幅制限がなくなりますのでご注意ください。


■募集・売出の申込

グリーンシート市場で買う以外に、募集・売出で株式を取得する方法もあります。金融商品取引所上場における募集・売出に比べ、グリーンシートでの募集・売出では次のような違いがあります。

  1. 募集価格は事前に発行会社が一定金額で決定
    ※金融商品取引所上場株式で一般的になっているブックビルディング方式(機関投資家等からの意見をもとに「仮条件」を設定、投資家からの需要を把握して発行価格を決定する方式)は用いられていません。
    ※入札方式やブックビルディング方式採用が禁じられているわけではありません。
  2. 証券会社が新株式の引受けをしない
    ※金融商品取引所上場の場合は、証券会社が発行会社の新株式を全て引受けて投資家に販売します。よって万一、投資家からの申込株式数が募集予定株式数を下回った場合には、証券会社が売れ残った株式を在庫として抱えることになります。グリーンシートの場合は、投資家からの申込株式数が確定してから募集予定株式数を上限に新株券を発行します。また、申込株式数が募集予定株式数の4分の1を下回った場合には、募集・売出は中止されます。
  3. 申込から売買開始までの期間が長い
    ※申込株式数が確定してから新株を発行するため、申込期間最終日から売買開始日までに3週間~5週間程度かかります。また、申込期間は通常1ヶ月~2ヶ月あります。
  4. 売買開始初日も「値幅制限」がある
    ※金融商品取引所上場の場合、売買開始初日は「値幅制限」無しで取引が始まり、初値が付いてから「値幅制限」が適用されます。グリーンシートの場合、売買開始初日も募集価格を基準値として「値幅制限」が適用され取引が始まります。

募集・売出の申込はおよそ次の手順で行います。
※申込を取扱う証券会社に口座があり、グリーンシート銘柄の取引手続が完了している必要があります。
※申込期間最終日までに余裕があれば、「口座開設」「グリーンシート銘柄取引開始の手続」「募集・売出の申込」を同時に行うことも可能です。

◇募集・売出の内容を確認
必ず「新株式発行に関する会社内容説明書」で募集・売出の詳細及び会社内容を十分に確認します。
グリーンシート銘柄の募集・売出を取扱う証券会社には、「新株式発行に関する会社内容説明書」を用いて募集・売出の対象となるグリーンシート銘柄及びその発行会社の内容を十分に説明することが求められています。
証券会社によっては、ホームページの画面上で「新株式発行に関する会社内容説明書」を確認して「確認済」ボタンクリックを求められます。(証券会社の書面電子交付を承諾しておく必要があります)
投資家を対象に発行会社が「事業内容等説明会」を開催する場合もありますので、参加すると投資判断の参考になります。

◇申込
新株申込資料を取扱証券会社から入手します。「新株申込依頼書」「株式名義書換請求書」「株主票」等の必要書類全てに記入・捺印して、証券会社の指定する住所に申込期間最終日までに一括で郵送します。
ホームページで申込を受け付ける証券会社の場合は、ホームページで申し込む「株数」を入力することで、証券会社から必要書類が郵送されてきますので全ての書類を記入・捺印して証券会社の指定する住所に申込期間最終日までに一括で郵送します。申込期間は通常1ヶ月~2ヶ月あります。
※書類の郵送往復期間を考慮して申し込んでください。
※申込方法は証券会社により多少異なりますので、詳細は各証券会社に確認してください。

◇申込証拠金の準備
申込期間最終日までに申込証拠金(募集・売出し価格×申込単位株数)を証券会社の指定する口座に振込む、あるいは証券会社における申込期間最終日の現金余力残高を申込証拠金(募集・売出し価格×申込単位株数)相当額にしておく必要があります。
※申込最終日には、申込書類が証券会社に到着かつ必要金額が証券会社に入金されている必要があります。

◇抽選
申込株式数が募集予定株式数を上回った場合は、申込期間最終日に各証券会社が定める方式による抽選となり、結果が通知(通知方法は「ホームページの画面上で確認」「e-mailで連絡」等、証券会社により異なります。)されます。抽選により割り当てを受けられなかった株数に相当する申込証拠金は証券会社から返却されます。

◇売買開始
株券は証券会社の保護預りとなり、売買開始初日から売却可能となります。募集・売出申込期間最終日から売買開始日までに3週間~5週間程度あり、その間は換金手段がありませんのでご注意ください。
また、売買開始初日から募集価格を基準値として「値幅制限」が適用され取引が始まりますので、金融商品取引所上場株式のように「値幅制限」無しで初値が付くことはありません。


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